金曜日, 4月 14, 2006

■それでも小沢一郎に期待する。

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■それでも小沢一郎に期待する。

小沢一郎の登場に対して賛否両論が渦巻いているようだ。民主党の再建どころか、自民党内の反小泉グループをも巻き込んだ政界再編をも視野に入れていると思われる小沢一郎の登場を歓迎し、その豪腕に期待する人が、マスコミを中心に少なくないが、その一方で、特にA級戦犯を分祀せよという靖国神社発言や、中国問題に関する発言等をめぐって、小沢一郎に対する失望感や批判が強まってもいる。

特に靖国発言をめぐってはネット保守やネット右翼の間でも、小沢一郎批判が過熱している。確かに僕も、A級戦犯を分祀せよという小沢発言には賛成ではない。しかしその発言だけを重視して、小沢一郎を全面的に批判する気にはなれない。それこそ、靖国参拝問題や対中喧嘩外交を、単なる政権維持の原動力として、あたかもこれこそ小泉政権の政治信念ででもあるかのように偽装し、悪用している小泉・安倍一派の思う壺である。つまり僕は、A級戦犯を分祀せよという小沢の靖国発言に単純に反応・反発して、「これでは、やはり小泉・安倍政権を支持するしかないなー」なんて、ちっとも思わない。

今日、たまたま書棚を整理していて、「諸君!」の古い物が何冊か出てきたので表紙や目次を眺めていたら、偶然にも、「それでも小沢一郎に期待する」という、僕の敬愛する文芸評論家で、僕の師匠でもあった江藤淳の小沢待望論が目に飛び込んできた。

江藤淳が自殺してからもう相当の年月が経つから、この雑誌もかなり古いものだが、江藤はそこで、経世会・竹下派内部で親分格の竹下を相手に権力闘争を仕掛ける小沢の動きを、これは派閥次元の低次元の権力争いに過ぎないというマスコミの常識的な解釈を批判しつつ、冷戦後の激変した世界システムへの対応を念頭に入れた日本という国家の世界戦略の再構築と、そのための政界再編を目指すものと分析している。それが、「それでも小沢一郎に期待する」理由だというわけだ。

その後の自民党離党、新進党結成、非自民連立政権の確立…と続く一連の小沢の政治的経歴と実績を振り返るまでもなく、江藤の分析は正しかったと言うことが出来る。

さて、現在の小沢一郎である。未だに小沢待望論は根強い。何回も裏切られたにもかかわらず、僕も「小沢待望論」を支持する一人である。はたして小沢に期待していいのだろうか。リトル、心配だが、やはり小沢に期待するしか選択技がないよね。

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