金曜日, 3月 17, 2006

日本財政危機論は、財務省がネタ元のガセネタだった・・・。(笑)

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日本の財政は破綻寸前だというのが、政界、マスコミ、アカデミズムを通じて大方の常識である。それに対する対応策はいろいろ分かれるとしても、「財政危機」そのものは誰でもが否応なく認める前提だ、と思われている。したがって財政危機故に、財政再建が緊急の課題となり、そのためには支出を抑える緊縮財政や緊縮予算、あるいは大増税が必要不可欠というわけだ。これが小泉構造改革の論理と連動していることは言うまでもないだろう。

一方には財政危機は、緊縮財政ではなく積極財政による総需要拡大政策を通してまず景気回復を目指し、景気回復後の税収増によつて財政を健全化しようとする一派もある。僕の立場はこれに近いのだが…(笑)。

しかしいずれにしろ、日本の財政が破綻寸前にあるという常識だけは不変である。それに対する対応策が違うだけである。

ところで、唐突だが、もしいわゆる日本の財政危機という情報そのものが、財務省サイドによる情報操作のためのガセネタだったとしたら。言い換えれば、日本は財政危機でもなんでもないのだとすれば。小泉構造改革も緊縮財政も、「小さな政府」論も、そして積極財政論も、論理としては破綻せざるをえないだろう。そんなことがありうるのだろうか。まさか。

実はありうるのだ。日本の財政危機とはガセネタなのである。という経済学的主張がにわかに脚光を浴びつつある。

とすれば、昨日、財政再建のために県知事や副知事の退職金廃止を公約し、実現した村井宮城県知事など、ガセネタ情報に踊らされたピエロの典型ということになる。

では、「日本は実は財政危機ではない」というのであれば、その経済学的論理はどういう論理なのか。そういう論理を展開して今注目されているのは、『増税が日本を破壊する』の著者・菊池英博で、「文藝春秋」四月号にも、「サラリーマン増税の大嘘を暴く」を書いて、「日本は財政危機ではない」、したがって「大増税は必要ない」と訴えている。

菊池によると、財政危機を煽っているのは財務省と日本政府である。なぜ、煽るのか。大増税への道筋を付けるためである。では、財務省の論理としての「財政危機説」とはどういうものか。

「債務」には「粗債務」という考え方と「純債務」という考え方がある。わかりやすく言えば、「粗債務」とは借金の合計である。一方、「純債務」とは、全借金額から貯金や資産を引いた額である。財務省主導の財政危機論の論拠は、借金額の大きさだけを強調するものだが、これが「債務」を「粗債務」で考えていることは明らかである。

財務省サイドの債務を貯蓄や資産を度外視した「粗債務」論は明らかにおかしい。莫大な借金を抱えていても莫大な資産や貯蓄を保有している例を考えてみればいい。

菊池は、一国の債務を「粗債務」ではなく「純債務」で考えるのは国際的な常識である、と言う。つまり日本の粗債務は確かに大きいが、しかし日本には莫大な金融資産がある。とすれば。

もっと具体的な数字で言えば、こうなる。政府発表によれば、日本国には2005年6月末で「795兆円」の債務がある。しかし、一方で、日本はほぼgdpに匹敵する巨大な金融資産を保有している。同じく2005年6月末で、日本が保有する金融資産は推計「480兆円」あると見られている。したがって「純債務」は「315兆円」にすぎない。これはgdpの60%で、別に、欧米先進国と比較しても財政危機でもなんでもないことがわかる。

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